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No.37 ワインエキスパート(2009年合格)―長尾 祐介

No.37 ワインエキスパート(2009年合格)―長尾 祐介

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2009年度ワインエキスパート試験になんとか合格できたため、これから同試験を受けるという人のために、私の勉強方法を紹介しようと思う。私が行った勉強方法は、「お金をかけずに独学で」をモットーにしている。したがって、お金をいくらかけてでも受かりたいという方は、ワインスクールに通うことをお勧めする。その方が、より効率的であることは間違いない。

 

<勉強期間と当初の知識>

 

まず、5月の半ばにJSAに受験票を申し込んだ。申し込み受理から発送まで2週間程度と書いてあったが、実際には3週間(もっとかかった気もする)ほどかかったので、早く試験勉強を始めたい方は、早めの申し込みを薦める。

 

教本が届き、本格的に試験勉強を私が始めたのは6月 の半ばくらいだった。元々ホテルでの宴会サービスのアルバイトを通じてワインをサービスする立場にいたが、業務で扱うワインはそれほど本格的なものでもな く、かつ種類も少なかったため、勉強開始段階でのワインについての知識は全くなかったといってよい。ロゼの造り方も知らなかったワイン初心者である。

 

<勉強方法>

 

資格試験を受ける方で、熱意とは裏腹に何度も試験に落ちてしまうという方は、勉強方法の効率の悪さが問題なのだと思う。効率よく勉強すれば、短期間でも資格の取得は可能だ。実際、私は平日2時間程度を2ヶ月続けることで資格取得に至った。もちろん常に2時間をキープできたわけではなく、1時間の日もあれば、3時間勉強した日もあった。大事なのは、自分の中でスケジュールを組み立てることだ。以下、私のスケジュールを紹介する。

 

(1)6月半ば~終わり:ワインの基礎知識習得期間。教本をざっと読み、さらに一般的なワインの知識を得ることが出来そうな本を読むことで、今まで縁遠かったワインを身近なものにする。ここで私が読んでいた本は、

1.『ワインの科学―「私のワイン」のさがし方
2.『The World Atlas of Wine
3.『ワインラバーズBOOK
4.『ワインをめぐる小さな冒険

で ある。正直なところ、資格取得という点で非常に役立ったのは、1と3くらいだろう。2はほとんどワイン図鑑のような感じなので、資格取得段階ではこれほど 詳細な知識は必要ない。4についても、ワインをもっと知った後で読むべき本である。これらの本を読みながら、疑問に思った点はソムリエ教本を参照するなど といった作業を繰り返した。

 

ちなみに、私はこの時期に公衆衛生と飲料概論をじっくり読んでいた。

 

(2)6月終わりから7月の終わり

いよいよ本格的な勉強に入る。ここで注意して欲しいのは、ソムリエ教本を闇雲に覚えようとしないことだ。ソムリエ教本もいわば図鑑のようなものなので、全てのページに書いてある知識を覚えようとすると膨大な時間がかかってしまう。重要なのは資格を取得することである。そのためにはどうすればよいか、ということを考えて欲しい。

 

私は、まず問題を解くことから始めるべきだと考える。勉強もしてないのに問題が解けるわけがないという人もいるだろうが、ある程度の問題を解かない限り、どのような知識が試験に出るのかという傾向が全く分からない。問題を解くことで、試験において覚えるべき点を浮き彫りにしていくのである。

 

ここで私がつかったのは、

5.『試験に受かる、ツウになるワインブック 4 ワインの過去問400
6.『アペラシオンと格付け (試験に受かる、ツウになるワインブック 1)

である。5をひたすら解きながら、6で知識を整理するという方法をとった。解き方としては、400問を3回解くことをお勧めする。つまり、

 

<1回目>

・・・傾向を把握。そして、暗記カードを作成。暗記カードの作成のポイントは、目の前にある問題を解くために覚えるべき知識は何かということを考えながら作るということだ。例えば、「ブルゴーニュ地方のA.O.Cワインの中から白・赤ともに生産が認められているものを1つ選びなさい。 1.Vougeot 2.Gevery-Chambertin 3.Vosne-Romanee 4.Chambolle-Musigny」という問題があるとする。では、この問題を解くためには何を覚えるべきか。ここで⑥のブルゴーニュ地区を見てみると、選択肢の全てがCote d’or地区から出ているということが分かる。では、「Cote d’or地区で赤のみが認められている村名A.O.Cは何か」をまず覚えるといった具合だ。もちろん、これだけを覚えて対応できる問題もあるが、対応できない問題も必ずある。そのときはまた新しく「同地区で赤・白が認められている<特級A.O.Cは何か」などと付け足して覚える。このようにして、問題を解きながら、徐々に自分の暗記カードを充実させていくことで知識が広まり、かつ定着していく。

 

<2、3回目>

前回解いた際に間違えてしまった問題に印を付け、できなかった問題のみを解く、ということを繰り返す。同時に暗記カードを空いた時間で見直す。気分転換に、インターネットで試験対策ページを探して問題を解いてみるのも良い。

 

(3)7月終わりから試験直前までの一ヶ月

この時期は最終確認のために、教本の裏側に付いている過去問を全て解く。当然、最初は60点程度取れれば良いほうだった。というのも、5.の本だけではカバーできる知識にムラがある。したがって、ここでも5.の問題を解いていた時の要領で、3回繰り返して解きながら、自分の暗記カードを充実させていく。しかしながら、資格試験において「満点を取る必要はない」ということを覚えておいて欲しい。最低でも70点さえ取れれば合格なのだ。全ての知識を完璧に覚えようとするのではなく、聞かれる頻度が高い部分を集中的に覚えるべきである。私はチーズの勉強を全くしなかったし、料理とのマリアージュについても、ソース関係は全く覚えなかった。どこを捨ててどこを拾うかは自分次第であるが、最終的に過去問(もちろん一度解いたもの)を90点程度解答することができれば、十分合格を狙えるのだ。

 

ちなみに・・・・

(4)二次試験対策(デキュスタシオン)

こればかりは独学に限界がある。私もワインを8本(赤4本、白4本)購入して飲み比べていたが、コメントの仕方などは予備校から配布されているテキストを参考にするのが一番良い。このテキストには、これまでの試験データから、赤ワインで必ず選ぶべきコメント、白ワインで必ず選ぶべきコメントが詳しく解説されている。この選ぶべきコメントを選びさえすれば、品種を外したとしても(せめて第四の飲料は自力で当てるべきだが)大抵は合格できるものと思われる。また、形式に慣れるためにも、予備校の講座を一度受講することをお勧めする。

 

一応、知識を補足するためにお勧めの本としては、

7.『ワインの飲み方、選び方―ジャンシス・ロビンソンのワイン入門
8.『ワインテイスティング―ワインを感じとるために

の二つがある。どちらも、デキュスタシオンにおけるワインの品種を考える際の参考になる。

 

ここまで大まかな私の勉強方法を書いてきたが、これはあくまで目安であって、後は各自が自分のやりやすいように工夫して欲しい。勉強せずに合格できるという魔法は100%存在しない。何かを得ようとするならそれなりの代償を払わなければならないのが人生の鉄則である。皆さんもバッジ獲得のために、努力という代償を払ってほしい。

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