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ワイン暦 遅い春を見抜いていた長野県のぶどう

遅い春を見抜いていた長野県のぶどう

 

4月の例年にない寒波に「ぶどうの木は大丈夫ですか?」とお問い合わせをいただきましたが、3月後半からの、春の到来を想わせる少し暖かい日にも、ぶどうは決して心を開かず、4月になっても、ひたすら時を待つ態度を変えませんでした。もうそろそろ春・・・桜の開花が始まる頃の突然の降雪、硬く閉じたぶどうのつぼみは「ほら、まだ時期ではありません・・・」と言っているようでした。昨年よりも遅く、5月に入って本格的に始まった長野県内のぶどうの芽吹き、暖かい日と雨の日が交互に来る中、いっきに新枝を伸ばし始めています。満を持していたぶどうの生長スピードは速く、枝はすでに葉が開き始めており全てが順調です。

昨年より遅い春は、温暖化で早くなりすぎていたぶどうの生長を一瞬止めたような効果があり、この調子だと本年は本来の季節のスケジュールにあった生長が見込まれます。昨年までの「早熟で早い時期に酸が落ち始める傾向」は、この20日ほどの遅れにより解消されることが期待され「前半が涼しい年は豊作」という私の仮説が当たりそうな雰囲気です。

現在、山梨県と長野県のぶどうの生育の差は、4月の初めには約1ヶ月間ほどでしたが、わずかここ数日で10日ほどの差がいっきに縮まってきました。

あの3月下旬から4月中旬にかけての、ひたすら待ち続けた態度といい、ここ数字の反転攻勢のようなスピーディーな態度といい、ぶどうの身の処し方「天晴れ!」としか言いようがありません。

高野 豊

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