2019年5月30日(水)、厚生労働省(中央合同庁舎5号館 2階講堂)にて、さまざまな分野で功績を挙げた人たちに贈られる春の褒章の伝達式が開催されました。
令和元年春の褒章は、厚生労働省の関連では121名の方が受章。一般社団法人日本ソムリエ協会 中本 聡文 副会長は、長年ソムリエとして職務に励み模範となる実績を持つことを称える「黄綬褒章」を受章いたしました。
黄綬褒章を受章した中本副会長と奥様
中本副会長は、奥様と共に伝達式にて授与、皇居にて拝謁。受賞に際して次のように語りました。
「ソムリエを目指した昭和60年頃は、この職種が今日ほど認識されていませんでした。1995年、田崎会長の世界大会優勝の報道により、『ソムリエ』という職業に対する社会認知が高まりました。私が29歳の時のことです。これまで家族には心配をかけたと思いますので、今回の受章により、先ずは両親へ少しでも恩返しができたのではないかとほっとしています。
26歳まで名古屋におり、働きながら独学で呼称資格認定試験の勉強をしました。コンクールを目指すための指導をしてくれるような先輩はいませんでした。27歳の時、東京に職場を移しました。その頃既に田崎会長が若手ソムリエの勉強会を主催していたので、メンバーに入れて頂きました。現在も協会の活動を共にしている同年代の猛者達と、コンクール優勝を目指して研鑽を積み成長していきました。この経験が今回の受章にもつながっていると思います、テイスティングの基礎やコンクールの勉強法だけでなく、私生活においてもご指導いただいています田崎会長、ならびにソムリエの地位向上や国際性の礎を日本ソムリエ協会内で整えられはじめられた故小飼名誉会長には、心より感謝申し上げます。
今までサポート・ブラッシュアップして頂きました協会が、今年度設立50周年を迎え、50支部となりました。支部運営を担当させていただいてます私は、諸先輩方から教えて頂いた『ソムリエのホスピタリティー』を、各支部の会員の皆様や後進に伝えていきたい思いで、運営に携わって参りたいと考えています。
ロオジエにて20年間、シェフソムリエとして勤務しています経験から、若手の方々が良い環境を求めるばかりに職務地を転々とするのは社会的信用を重ねていくことにつながらないと考えます。ある程度の年齢になり、自分自身が職場環境づくりに貢献できるよう、社内での信頼も得られるくらい、勤続年数を長くしてください。レストランで購入したワインも同じように熟成・成熟していきますから、人として更に魅力を増す事につながると思います。
私のような若輩者に授与していただいた事は、現役である事が大きいと認識しています。 今後より一層模範となる様な仕事と立ち居振る舞いを意識しながら、更に自分自身のスキルアップをはかり邁進して参ります。
この受章により、今までお世話になりました方々へ、感謝の気持ちを現わせる機会を頂戴したこと、大変嬉しく思っております。今後とも何卒御指導御鞭撻宜しくお願い申し上げます」
この度の褒章受章は、協会にとりましても、また業界にとりましても非常に喜ばしい慶事でございます。